生涯を通じて健康な歯でいること。それは、健康寿命を延ばし、元気な毎日を過ごすためにとても大切なことです。
口腔ケアの大切さについて、住吉で多くの方の歯科診療に取り組んでいる中澤歯科クリニック 中澤章先生に伺いました。
お口の中はバイキンがいっぱい
2012年に雑誌PRESIDENTが行った「『リタイア前にやるべきだった』後悔トップ20」としてシニア1000人に行った調査の結果、健康について後悔していることの第1位が「歯の定期健診を受ければよかった」。
聖路加国際病院理事長だった日野重明先生はこの記事の中で、歯の健康を保つことこそ、長寿の秘訣と語っています。
歯は、自然治癒力はありませんので、虫歯をほおっておいても、治るということはありません。むしろ、治療せずにいると、歯を失ってしまうこともあります。
歯の健康を保つためには口の中を清潔に健康に保つこと(口腔ケア)が大切です。
口腔ケア 何をすればいい?
口腔ケアとは、口の中の状態を綺麗に保つことで、歯周病や虫歯をはじめとする様々な口にかかわるトラブルを予防し、それに伴う全身の健康状態の維持と向上を目指すケアのことを指します。
口の健康は全身の健康に影響し、歯周病菌は脳梗塞や動脈硬化、心筋梗塞、誤嚥性肺炎などの病気にかかるリスクを生じさせます。
また、認知症と歯周病の密接な関係もわかっています。
口腔ケアで口を動かす機能が向上すると、口を開け閉めしたり食べ物を咀嚼することで脳に刺激が伝わります。脳の記憶部分である海馬の神経細胞は口の噛む刺激によって増加するため、口腔ケアは認知症予防にもつながると言われています。
毎日のケア+定期健診
日本人では、40歳以上の約8割が歯周病の症状を持っているとされています。毎日しっかりハミガキや歯間ブラ等を使ってきれいにしたつもりでも、歯ブラシの毛先は、歯と歯の間まで届きにくいため、歯垢は取り切れていないことが多いようです。また、歯間ブラシでも汚れは完全に取り除けません。
定期的に受診し、口腔内の状態を把握すると共に、同時に口腔内のケアもしてもらうことが、歯を健康に保つためには重要なことです。
以前は、虫歯になり歯が痛くなってから治療をしてもらうということがあたりまえでしたが、痛くなってからでは、治療に時間がかかり、その分、費用もかさみます。
3カ月から半年くらいおきに受診して、口腔内の健康チェックと歯周病予防のためのクリーニングをしてもらいましょう。
当クリニックでは、どのような治療法がその方に最適なのか、丁寧にお話を伺って、最新式のカメラ等の機器で歯型を取る等、最適な治療をご提案しています。
今はお元気で通院できても、いつ介護が必要になるかわかりません。5年先・10年先を見据えて歯の健康を考えることが大切です。 地域のかかりつけ医として、患者様一人ひとりに寄り添って、お手伝いをしています。ぜひお気軽にご相談ください。
お話
中澤歯科クリニック 院長
中澤 章先生