配偶者やご家族との別れを経験したあと、日々の暮らしのなかでふと寂しさを感じる瞬間は、どなたにも訪れるものです。特に、納骨のタイミングを前にすると、「もう会えなくなってしまう」「完全に離れてしまう気がする」と、心の奥にぽっかり穴が空いたような感覚になる方も少なくありません。
そんななか、今注目されているのが「手元供養」という供養のかたちです。
今回は、ご遺骨や思い出の品を形にして身近に残す「手元供養」の専門家、メモリアルスタイルの樋口清美さんにお話を伺いました。
「もう少しだけ、そばにいてほしい」という想いから
皆さんは「グリーフケア」という言葉を聞いた事がありますか?亡くなられた方のご家族の悲しみや痛みに寄り添い、ご家族が立ち直り、自立できるようにするケアやサポートなど援助をする事です。葬儀をする過程の中で、自然な形で悲しみのケアを行なっていきます。また、納棺や火葬など、ひとつひとつの場面において、辛い気持ちや悩み等、思いを少しずつ吐き出す時間に対してケアを加えていき、ご遺族様に寄り添い、サポートをしていきます。
グリーフケアを提供するのは、専門家やご家族や知人・友人等身近な方々、医療関係者や葬儀関係者等の他、自分自身も含まれます。
大切な納棺の時間
手元供養品(てもとくようひん)とは、故人のご遺骨や遺髪の一部を、自宅や身の回りに置いて供養するための品物です。
「手元供養を考える方の多くは、葬儀から四十九日法要までの間にお問い合わせくださいます」と語る樋口さん。
比較的多いのは、お母様を亡くされた女性からのご相談です。
「特に実のお母様を亡くされた娘さんからのご相談が多いですね。日々の生活の中で、思い出を語り合ったり、そばにいてくれた存在がいなくなる寂しさは、とても大きいものです。納骨の日が近づくと『やっぱり少しだけでも手元に残したい』というお気持ちが高まり、駆け込むようにご相談にいらっしゃる方も少なくありません」
なかには「今週末に納骨なんですが…」という急なご相談もあるそうですが、そうした場合にもスピーディーに対応可能とのこと。
「迷われている方は、まずご相談いただければ」と、樋口さんは優しく話します。
アクセサリー型 or 置き型? 自分らしい選び方を
一口に「手元供養」といっても、その形はさまざま。メモリアルスタイルで用意されているのは、大きく分けて2つのタイプです。
まずひとつは、「アクセサリータイプ」。
ペンダントやブレスレットに、ごく一部のご遺骨を納めることができるもので、日常的にアクセサリーを身につけている方には人気があります。
「身につけていれば、まるで一緒にお出かけしているような気持ちになれる、と喜ばれる方が多いですね。特に女性に好まれる傾向があります」と樋口さん。
もうひとつは、「置きタイプ」。
小さな仏壇のようなイメージで、寝室やリビングなど、暮らしの中で目に触れる場所に置けるデザインです。
「アクセサリーに慣れていない男性や、落ち着いた形で手元に残したいとお考えの方に選ばれることが多いです。お骨を納める容器も、現代のインテリアに合うようなおしゃれなデザインが増えています」

株式会社
メモリアルスタイル
樋口 清美さん
