大切な品物を手放そうと考えたとき、「どこに持っていけばよいのか」「信頼できるお店はどう見分ければいいのか」と迷う方は少なくありません。特に遺品や長年集めてきた趣味の品などは、思い入れが強い分、後悔のない手放し方をしたいものです。
そこで今回は、買取の現場を熟知する、おたからや 錦糸町店 鑑定士(本部公認)、一般社団法人 相続・事業承継コンサルティング協会 ナビゲーター 石田 清貴さんに「信頼できる買取業者の選び方」について伺いました。
信頼できる業者の見極め方
買取を依頼するとき、多くの人が気になるのは査定額です。石田さんは「簡単に高額広告表示に飛びつくのは危険」と指摘します。というのも、広告で謳われている高額な査定額は、新品時の買取実績の提示例が多くあります。
では、具体的にどのような点を確認すればよいのでしょうか。
まず一つに、実店舗があるかどうか、が挙げられます。驚くべき事実ですが、訪問買取専門業者などの中には、買取成約後のクーリングオフなどが困難な会社もあるというのです。顔の見える場所にお店を構えているかは、安心材料のひとつです。
そして、店舗を構えて一定期間経営している実績があるかどうかも、信頼のポイントになります。店舗を構えて経営するということは、当たり前ですが地域の方々の支持を得られなければ成り立ちません。
他にも、査定額に対して「なぜこの価格になったのか」を丁寧に教えてくれるかどうかは、信頼のバロメーターになります。

比較検討と「人」との相性
「どこに頼むかは、〝人〟との相性も大きい」と石田さんは話します。長く付き合える安心感を得るためには、複数のお店を回って雰囲気や対応を比較してみるのが一番です。
一つの品物でも、何店舗か見積もりを依頼し、比較検討してみると、適正価格も認識しやすくなります。しかし、見積もりを取った上で買取を保留することを引き留めてくる場合は要注意です。当然ですが、何を売るか、何を見積もり依頼するかは、依頼者側に決定権があるのです。訪問見積もりの場合、「他に貴金属などはありませんか?」と詮索し、依頼していないものまで買い取りに繋げようとする行為は、厳密に言うと法に触れる行為になる場合もあります。
「この人なら気軽に相談できる」と思える担当者に出会えることが、納得のいく手放し方につながります。
大切なのは「安心して任せられること」
買取は単なる物の売買ではなく、思い出の整理でもあります。だからこそ、信頼できる業者に出会うことが大切です。
「捨てるのは気が引けるけれど、誰かに使ってもらえるならうれしい」――そんな気持ちを後押ししてくれるのも、誠実な買取業者の役割です。
さらに石田さんは、相続に関する相談に乗ることも可能ということで、思い出の品を整理しながら、その先につながる相続に関する相談も受け付けていただけます。
大切な品を手放すその時に、焦らず、複数の業者を比べながら「ここなら任せられる」と思える相手を探してみませんか。


おたからや錦糸町店
(一社)相続・事業承継
コンサルティング協会
ナビゲーター 石田 清貴さん