補聴器選びで知っておきたい、安心のポイント

「最近、家族からテレビの音が大きいと注意される」「会話の中で聞き返すことが増えた」――。年齢を重ねるとともに、聴力の低下を実感する方は少なくありません。その一方で、補聴器をどこで買えばよいのか分からない、試したけれど合わなかったという声も多く聞かれます。

実は補聴器は医療機器でありながら、販売自体は誰でもできるのをご存知でしょうか。そのため、残念ながら販売に関するトラブルも度々起こっています。そんな補聴器選びについて、認定補聴器技能者 亀戸まごころ補聴器店主 岡田華恵さんに伺いました。

「聞こえる」よりも「疲れない」が第一歩

例えば80歳で初めて補聴器を装着する場合。これまで聞こえにくいために静かな世界で暮らしていた方が、補聴器を装用すると車の走行音や生活音を聞くと「うるさい」と感じてしまうことがあります。そこで考慮したいのは、いきなり「よく聞こえる状態」に合わせるのではなく、まずは控えめな状態に調整し、徐々に慣れていく、ということ。

特に仕事などで「どうしても聞こえることを優先したい」という事情がない限りは、本人の負担を減らし、聞こえの世界を広げていくことが大切です。

認定補聴器専門店を選ぶ安心

この細やかな調整を行えるのが、認定補聴器技能者です。住環境(マンションか戸建てか)や生活習慣によって聞こえ方は人それぞれ。技能者は対話を通じて一人ひとりに合わせた調整を行い、「うるさい」「煩わしい」というネガティブな印象を防ぎます。

補聴器選びの第一歩は「認定補聴器専門店」であるかどうかの確認です。ここには必ず認定補聴器技能者が在籍しています。さらに大切なのは、その技能者と信頼関係を築けるかどうか。補聴器は眼鏡のように「かければすぐ見える」ものではなく、本人と技能者で補聴器を少しずつ「育てていく」ものだからです。

実は江東区内には認定補聴器専門店はわずか3店舗しかありません。その一つが「亀戸まごころ補聴器」です。

返品やトラブルを防ぐために

補聴器は店頭で購入するため、基本的にクーリングオフの対象外です。いざ使ってみて「慣れないから返品したい」と思っても応じてもらえないケースもあります。こうしたトラブルの多くは、事前の説明不足や、一方的に「あなたにはこの補聴器しかない」と押し付けられる販売姿勢から生じます。

実際には、難聴の度合いに関わらず5万円から50万円位(非課税)まで幅広く選択肢があります。だからこそ、複数の店舗を訪れて説明を受け、信頼できる技能者に出会うことが大切なのです。

最初の一歩は「認めること」

補聴器選びでもっとも大切なのは、ご本人が「聞こえていない」という事実を認めることでもあります。家族に促されて来店される方も少なくありませんが、ご本人が前向きに受け入れてこそ、補聴器は生活の中で役立ちます。

その第一歩を支えてくれるのが、認定補聴器専門店、そして亀戸まごころ補聴器のような地域に根ざした店舗です。補聴器は単なる機器ではなく、少しずつ育てていく相棒。安心できる技能者と出会うことが、これからの生活を豊かにする鍵となります。

認定補聴器技能者
亀戸まごころ補聴器
岡田 華恵さん

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