冬の地震に注意する
今回は、実際に起こりうる災害の一つ、地震について話します。
阪神淡路大震災(1995年1月)、東日本大震災(2011年3月)など、近年での大きな災害は寒い時期に起きています。特に冬に地震が多く起こる訳ではありませんが、この時期の災害は特に注意が必要です。事例に沿って注意点を話します。
火災に気を付ける
冬はストーブなどの暖房器具を使うことが多く、鍋を囲んでカセットコンロなどの火を使うことが増えます。それらの周りには燃えやすいものを置かないようにしましょう。転倒しやすい家具も置かないでください。
停電したら
停電は電気製品を使えなくさせます。オール電化の家などは暖房も使えませんし、水が出ないとトイレも流せません。そこで火を使うためのカセットコンロや、暖をとるカイロが必要となります。集合住宅では停電で水が出ないので簡易トイレも必需品です。
雪が降る日は
もし車で高速道路や山間部を移動中に立ち往生して動けなくなったら。車に留まらなければなりません。無理に外に出ても体は冷えるし、ホワイトアウトになると方向もわかりません。意を決して車中に留まるのも手段です。その際、一昼夜過ごすだけの備蓄品や雪かきの道具を準備します。寒さだけではなく一酸化炭素中毒にも気を付けてください。
寒さ対策は万全に
津波で水をかぶると冬は乾きが悪いので湿った洋服が体温を奪い、低体温症で最悪命を落とします。逃げる時には、濡れないようにビニールに入れた着替え一式と暖を取るカイロや寒さをしのぐ防寒具を用意してください。
特に体育館に避難するときは、上履きやスリッパを忘れないでください。避難所にはスリッパはなく、靴下では5分もいられません。
人は深部体温(体の奥)が35度以下になると低体温症と診断されます。32~35度は軽症で、20~28度は重症です。低体温症を引き起こすと、免疫力の低下、血行不良、血圧上昇、体力低下などとなります。災害時の衣食住は、暖を取る、体を温めることを中心に備蓄を考えましょう。
アドバイス
防災備蓄コンサルティング
水口健さん
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