老健(介護老人保健施設)は、老人ホーム(特別養護老人ホーム)とは違い、高齢者に対する在宅復帰や、在宅を支援する施設。
もちろん今は必要ないという方でも、いざというときにどのように施設を選べばよいのか、知っておきたいですね。
江東区北砂にある老健 葵の園・江東の事務長として、高齢者の方やそのご家族のご相談を受けられている、阿部正博さんにお話を伺いました。
老健は、病院と家庭の橋渡しをする場所
老健は、介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指すために、医師による医学的管理の下、看護・介護といったケアはもとより、作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーション、また、栄養管理・食事・入浴などの日常サービスまで併せて提供する施設です。利用者ひとりひとりの状態や目標に合わせたケアサービスを、医師をはじめとする専門スタッフが行い、夜間でも安心できる体制を整えています。
利用できるのは
入所基準としては、介護保険法では、65歳以上を対象にしていますが、特定疾病が認められた場合は、・40歳以上からでも入居できます。
また、要支援及び要介護認定における要介護1~5の認定を受けている方です。ただ、入所条件は「要介護認定を受けている」ことが必要になります。入所期間は基本的に3ヵ月で、リハビリの効果が確認されたら、退所する必要があります。
但し、3カ月ごとに見直しがあり、場合によっては6カ月から1年と利用される方もいらっしゃいます。
また、「要支援1~2」の方の場合は、通所してリハビリテーションを受けるデイケアや短期間入所するショートステイのみの利用ができます。
ご自身にあった施設選びを
今後求められる老健の役割としては、
・医療機関等から入所して、リハビリテーションを行い、在宅復帰を目指す。
・在宅維持のため、ショートステイ及び老健施設の繰り返し利用。
・機能が低下した場合の長期入所。
・特別養護老人ホーム等への長期入所施設待機。
・看取り。
・認知症対応。
が挙げられます。
現在江東区に老健は7施設ありますが、もちろん江東区以外の墨田区や江戸川区の施設も利用できます。 高齢者とそのご家族の様々な要望に応えるために、それぞれの施設には特徴があります。
例えば、当施設では、日常生活機能の改善のリハビリテーションに力を入れ、入所者の方が一日でも早くご自宅に戻れるよう力を入れています。
また、看取りや認知症に対応している施設もあります。
その方の状態に合わせて、どのような施設が利用できるのか、また、利用するための方法等を相談員が丁寧にご説明をさせていただいています。
大切なことはそれぞれの施設の特徴を知って、ご自身やご両親にあった施設を選ぶことです。
ぜひお気軽にご相談ください。
アドバイス
医療法人社団 葵会
介護老人保健施設
葵の園・江東区
事務長 阿部正博さん