自分の歯でしっかり噛んで、おいしく食べて、楽しい食生活を送りたいですね。そのためには、お口の健康を保つことが重要です。
長年、江東区住吉で多くの方の歯の健康維持のために診療を続けている中澤歯科クリニック 中澤章先生に伺いました。中澤先生は「咬み合わせ」のスペシャリストと言われる、「(公)日本補綴歯科学会専門医」に認定されています。
歯が1本ない
歯が1本ないけれど、特に支障はないから放置しているということはありませんか。
歯はずっとその場にとどまっているわけではなく、空いてしまったスペース側に隣の歯が傾斜したり、対合する歯が移動して、嚙み合わせが崩れてしまいます。
前歯がないと見た目ですぐにわかりますが、目立たない奥歯1本ないだけで、咀嚼効率が大幅に低下してしまうことがわかっています。そうなると胃や腸にも影響が出ることもあります。
違和感を感じたり痛みが出て来てからでは、抜けた歯を入れるだけでなく、周りの歯の治療も必要となり、日数も治療代も増えてしまいます。
1本だからと思わずに、早めに治療しましょう。
入れ歯はうっとおしい
奥歯がないけれど、入れ歯がうっとうしい、と入れていないということはありませんか。
奥歯で噛むことができないと、前歯で噛むことになりますが、前歯は奥歯に比べて負担能力が小さいので、噛む力を支えきれずに、過重負担になり、残っている前歯が壊れてくる可能性が高くなります。
1本でも歯を残すことが入れ歯の安定につながり、おいしく食事ができることにつながります。
歯を補う方法は3通り
喪失した部分を補う方法としてはブリッジ、入れ歯、インプラントがあります。良く噛めること、見た目がよいこと、異物感のないこと、残った歯に負担をかけないこと、手入れのしやすさなど、どれも大切ですが、ご自身にとって何を重要視した方がよいか、それぞれ一長一短がありますので、まずはご相談ください。
最近では、歯に掛けるバネが目立ちにくい入れ歯、薄く異物感の少ない入れ歯、インプラントという方法もあります。
ほおっておかないで
もう一つ、長年、歯のないままご高齢になってしまい、そこではじめて入れ歯を入れることになると、専門家の誰がみてもよい入れ歯でも、新しい環境に適応できずに使えないということもあります。使い慣れた入れ歯を少し修理して使うのであれば、違和感はあまり生じず、引きつづき使用することができます。
また、ご自身では通院ができなくなり訪問診療ということになった時には、ご自身の身体的な制限や治療機材の制限により大掛かりな治療が困難な場合もあります。
元気で通院できるうちにしっかり治療をしておき、最小限の治療で対応できるようにしておくことをお薦めいたします。
当クリニックでは、補綴、インプラント、矯正、各分野の専門医、歯科衛生士、歯科技工士、トリートメントコーディネーターほかスタッフ一同がチーム一丸となって全力で皆さまのお口の健康をサポートします。
お困りの場合にはぜひご相談ください。
お話
中澤歯科クリニック 院長
中澤 章先生