遠方にお墓があるためにお墓参りができない、お墓を継いでくれる人がいない等々、お墓の悩みを抱えている方が多くなっているようです。
株式会社アイエム 改葬本部本部長ならびにNPO法人終活サポートセンター 理事長として年間1000件以上のお墓に関するご相談をお受けしている水上由輝德さんに伺いました。
水上由輝德さんは、6月24日に行われる『すまいる終活相談セミナー 墓じまいとお墓選び』の講師をされます。
墓じまいとは?
最近、「墓じまい」という言葉を耳にすることが多くなってきたのではないでしょうか。
「墓じまい」とは、文字通りお墓を仕舞うことを指します。継承者がいない場合や、遠方にあるためお墓参りが難しい方、元のお墓の管理者(住職など)と考えが合わない方などが選択される終活の一項目です。しかし、手続きや工事、墓地の管理者との交渉を、一個人が行うことはかなりの難易度と言えます。そこで登場したのが、弊社も含めた墓じまいのプロフェッショナルです。委任をすることですべて一括してご対応が頂けます。手続きに関しても提携する行政書士の先生に依頼が出来ます。
墓じまいのポイントは?
墓じまいする際に、第一に考えることは、
①いま納められている遺骨をどうするか?
ということです。
お墓に納骨されているご家族やご先祖のご遺骨を、どこかに移動しなければなりません。方法として
既存の墓地に永代供養墓や合祀墓がある場合は、そちらで最終的な供養をしていただく。
都市型樹木葬や納骨堂などにお骨を移される。
東京では現実的ではありませんが、墓石そのものを永代供養して頂く。
などがあります。
②ご本人の納骨の問題
墓じまいをした後、ご自身の納骨される場所が無くなったためにご遺族様が困ってしまうケースがあります。そうならないように、お元気なうちにご自身の納骨先まで考えた上で墓じまいをされることをお勧めします。
墓じまい後のお骨の行き先を考える際、ご自身とご家族の万が一の際に備えて余裕のある納骨先を選択しましょう。散骨をご希望される方も増えていますが、ご家族全員分を散骨すると立派なお墓が建つ以上の費用が掛かってしまうケースもあり、複合的なご提案ができるプロフェッショナルにご相談することをお勧めしています。
③墓地の管理者(菩提寺など)とのお別れに関する作法。
円満な「墓じまい」をするためには、親族ももちろんですが、既存墓地の管理者様とも円滑なコミュニケーションを取ることが重要です。
具体的な進め方は
1 新たな納骨先を用意し、受入証明書を受取る。
2 墓地の管理者に、墓じまいをすることを伝える。3 既存墓地の管理者から、改葬許可申請書に記名押印を受ける。
4 既存墓地のある市町村役場にて改葬許可申請。
5 魂抜きの法要。
6 ご遺骨を取り出し、洗浄乾燥作業。
7 解体工事。
8 新たな場所に納骨。
このように「墓じまい」は、いろいろな決め事や、様々な手続き等が必要になります。お一人では大変、と感じたらお気軽にご相談ください。当社ではご希望に添ってトータルにお手伝いをさせて頂きます。
アドバイス
中澤歯科クリニック 院長
(株)アイエム 改葬本部本部長
NPO法人終活サポートセンター 理事長
水上 由輝德さん