12月号・1月号と2回にわたり、白内障、緑内障についてお話を伺ってきました。
今回は、その緑内障と同様に怖い病気とされている黄斑変性(おうはんへんせい)について、豊洲やまもと眼科、院長、山本祐介先生にお話を伺いました。
黄斑変性は加齢により発症
黄斑変性は年を重ねると発症する可能性がある病気で、60歳以上の方に多く見られます。年を重ねると誰にでも発症する可能性がありますが、発症のリスクを高めるのは、加齢だけでなく、太陽光など光の刺激を何十年も受けていることも関係していると言われています。
症状は?
症状は病気の進行具合によっても異なりますが、初期のころは、ものがゆがんで見える、中心が見づらい、視界の真ん中がグレーになってかすむなど。でも、片眼にのみ症状が出た場合は気付かない場合も多く、そのまま放置され、ある日突然、真ん中が真っ暗になって見えなくなり、気付くこともあります。
黄斑変性は緑内障と同様に障害を受けた部分の網膜を再生させることはできないので、早期に発見することが大切。ある程度進行をくいとめ、被害を最低限度にすることができます。
検査は、緑内障と同じ、OCT(眼底三次元画像解析)等で、痛みを伴わず簡単にできます。
治療は?
硝子体内注射といって、眼に直接注射します。外来でできる治療ですが、眼を消毒し、清潔な状態で行います。注射の前に麻酔をしますので、痛みはほとんどありません。
1カ月から2か月おきに、間隔を決めて注射を行ってゆきます。長期間、注射を継続する必要があり、中断すると、再発し、治療前の状態にもどることもあります。
まずは、査定をしてもらい予防は?
光の刺激により、網膜にダメージを与え、黄斑変性になりやすくなります。サングラスで眼を日頃から保護するとよいでしょう。
また、黄斑を保護する作用のあるルテインを含むサプリメントも、効果があると言われています。
緑内障にしても、黄斑変性にしても、怖い病気ですが、早期に発見し治療をすれば、進行を遅らせることができます。
眼科の検査を一度も受けたことがないという方は、安心を得るためにも、ぜひ一度受診されることをお勧めします。
お話し
豊洲やまもと眼科
院長
山本祐介先生