えがお編集部リポート① 江東区原爆被害者の会「江友会」の定例会に参加

先日、江東区原爆被害者の会「江友会」の定例会に初めて参加しました。実は筆者(編集部・肘井哲也)の叔母である中田信子が今年の3月に95歳で逝去しました。叔母は長崎で被爆し、「江友会」の中心メンバーの一人として熱心に活動しており、生前にお世話になったことへの感謝の気持ちを込めての参加でした。

叔母にとって、この会は特別なもので、毎月の定例会に参加することで、同郷の仲間や同じ原爆被害を受けた同志たちと深い絆を築いてきたのでしょう。

総会にて

定例会は黙祷から始まりました。メンバーの多くが高齢となり、年々生存者が減少していく中で、永眠された会員の名前を呼び、その冥福を祈ることで、今まで生き抜いてきた仲間を敬い、温かく受け止めているようです。

1945年8月に長崎と広島に原爆が投下されてから79年が経つ今でも、過去の辛い経験を抱えながら、前向きに生きている方々がいます。

例えば、88歳の山本幸男さんは小学生の時に長崎で被爆。夏休みでセミを捕っていたところ、突然の閃光を目にし、右半分の顔に火傷を負ったそうです。

江東区被害者の会「江友会」の活動の目的は、『核が人間に及ぼす影響を実体験を通じて次世代の若者に伝え、その恐ろしさを正しく理解してもらう』こと。

そして核兵器を使って力を誇示する権力者たちに対して警鐘を鳴すことも重要と考えています。

会員それぞれが異なる被爆体験を持ち、その事実を風化させないように伝え続けることの大切さを感じました。

活動のひとつとして、毎年夏に「原爆パネル展」を開催しています。今年も7月29日(月)から31日(水)まで、江東区総合区民センター2階の展示ホールで開催。 過去の事実から、よりよい未来を考えるきっかけになるイベントです。ぜひご来場ください。現在、被爆者二世の方々の参加も呼びかけており、活動の継続と発展が求められています。

毎年開催している「原爆パネル展」の様子

定例会に参加してみて「江友会」の活動は、被爆の事実を次世代に伝える大変意義深いことだと感じました。
お問合せ:江東区原爆被害者の会「江友会」会長小野口知子
☎︎03(6314)2023

2024年度 原爆パネル展
日時:令和6年7月29日(月)~31日(水)
10時~17時(31日は15時まで)
会場: 江東区総合区民センター2階展示ホール
江東区大島4-5-1 都営地下鉄新宿線「西大島」駅A4出口すぐ

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