人と人がつながる場所をつくりたい

菊池 清美さん(66歳)
昭和34年(1959年)11月30日生まれ

「“地域の居場所つくり”は、地域コミュニティ活性化の中でほんのですが、小さな水紋をつくることはできます。」

そう語る菊池さんは、現在、地域コミュニティカフェ「カフェ06(ゼロロク)」の運営に深く関わり、多くの人が気軽に集える居場所づくりに取り組んでいます。その活動の原点には、長年携わってきたまちづくりの経験があります。

カラフルな三角巾がかわいらしい、キッチンの様子。

生い立ち

昭和34年11月30日生まれ。愛媛県四国中央市(旧・伊予三島市)の出身。建設業を営む「星川工務店」の三姉妹の長女として生まれ、幼い頃から家業を継ぐものと思って育ちました。

菊池さんは、子どもの頃から活発で気が強く、男の子勝りのところも。その一方で、本を読んだり文章を書くことが大好きで、高校時代には短編小説を応募し入賞した経験もあります。少年漫画にも夢中になり、自分のことを「僕」と呼んでいた時期もあったといいます。

コミュニティのコーディネーターとして

筑波大学へ進学し構造工学を学び、大学院修了後は大手ゼネコン・大林組の構造設計部へ入社しました。当時、女性が構造設計職として採用されることは珍しく、先駆的な存在でした。

結婚・出産を機に退職した後は、夫のアメリカ留学に伴い家族でロサンゼルスへ。2年間の海外生活は、多くの人との出会いに恵まれ、視野を大きく広げる機会となりました。

帰国後は、都市基盤整備公団(現・UR都市機構)関連の仕事に携わります。密集市街地の防災まちづくりを進めるため、住民の意見を聞きながら集合住宅への移転を支援するコーディネーター役です。権利者は100人以上。異なる考えや事情を抱える人たちの合意形成を図る仕事は決して簡単ではありませんでした。しかし、子育てと両立しながら粘り強く取組み、最後には住民の皆さんから信頼を寄せられる存在となりました。

「建物をつくるだけではなく、人と人との関係をつくることの大切さを学びました」

その後も、コンサルタントとして、団地再生やまちづくりの仕事に携わりました。特に後半の約10年間は、各地のコミュニティ関連方策や施設の調査、コミュニティ活動の立上げ支援など団地や地域コミュニティの活性化に関わる仕事に携わり、地域が元気になるための仕組みを現場で学び続けてきました。

カフェ06の立ち上げに関与

そして、2018年夏、UR大島六丁目団地内につくる「地域の居場所つくり」の仕事に関わりました。団地や地域住民とのワークショップを重ね、ビジョンづくりから住民主体の運営の仕組みまで、ゼロから形にしていく支援を行いました。それが今の“カフェ06”です。

2020年3月末、ちょうどコロナウイルス感染拡大時期にコンサルタント会社を退職。退職後、カフェ06の立上げメンバーから「手伝ってほしい」と声をかけられ、今度はボランティアとして再び地域づくりの現場に関わることになります。

カラフルな三角巾がかわいらしい、キッチンの様子。

「これまで培ってきた経験と知見を、自分自身の手で形にしてみたかったんです」
 コンサルタント時代は、調査や立上げ支援後の運営は、地域委ねるしかありませんでした。けれども、カフェ06では、自ら現場に立ち、利用者と直接関わりながら理想のコミュニティづくりを実践できます。それは長年温めてきた思いを実現する場でもありました。

コミュニティカフェのプロデューサーとして

現在は、カフェ06のプロデューサーとして活動するだけでなく、江東区社会福祉協議会 サテライト深川北部1階の地域交流スペース“Morico”に開設された「もりした03カフェ」を地域から集まったボランティアスタッフと共に立ち上げました。

「同じように居場所づくりに挑戦する人たちを応援できたらうれしいですね」

人が好きで、人との関わりを楽しむ心。そして長年積み重ねてきた知識と経験。そのすべてが今の活動につながっています。

地域の誰かの居場所となり、人と人をつなぐ場を育てていく。菊池さんの挑戦は、これからも続いていきます。

カフェ06
江東区大島6丁目1(大島六丁目団地6号棟1階)
毎週火曜日・木曜日・第4土曜日  午前11時~午後2時
もりしたカフェ03
江東区森下3丁目
毎週月曜日・金曜日  午前11時~午後2時

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