江東区に縁のある文化人の足跡をぶらり

江東区に縁のある文化人は数多くいますが、今回は、縁のある地の文化センターに記念館や展示コーナーがある方を紹介します。どんな時代に生き、江東という土地柄が作品にどのような影響を与えたのか。時空を超えて、想いを馳せてみませんか。

目次

森下文化センター 田河水泡・のらくろ館 伊東深水と関根正二紹介展示コーナー

田河水泡・のらくろ館

田河水泡(1899~1989)は、ご存じの通り爆発的な人気を博した「のらくろ」の原作者。昭和初期を代表する漫画家です。幼少期から青年期までを江東区で過ごしました。平成10年、ご遺族から作品や書斎机などの遺品が寄贈されたことから、平成11年に開館しました。遺品の他、田河水泡が育った時代の深川の様子やその生涯、単行本や原画を展示。著名な漫画家たちとの交流も紹介されています。

エントランスでは、のらくろが出迎えてくれます。
ぬいぐるみコレクション。
記念にスタンプを押して帰りましょう。

伊東深水と関根正二紹介展示コーナー

漫画資料の展示・閲覧ができる、森下アートスペース内に展示コーナーがあります。

伊東深水(1898~1972)は、美人画の代表的な日本画家。一方関根正二(1899~1919)は注目を浴びながら20歳で生涯を閉じた天才的な画家。ともに、幼少時代を深川で過ごしました。お互いに影響を受けながら絵の道を志したと言われる二人の芸術家の、作品と生涯をパネル展示で紹介しています。

森下文化センター
江東区森下3の12の17 (5600)8666
開館時間 9時~21時 第1・3月曜日休館(祝日を除く) 観覧料 無料
都営地下鉄新宿線・大江戸線 森下駅徒歩8分

森下文化センター近くには…
清澄白河まで足を延ばすと人気のカフェや行列ができるパン屋さんがあります。古を振りかえりながら、静かな時間がゆっくりと流れる空間でひとときを。

古石場文化センター 小津安二郎紹介展示コーナー

紹介展示コーナーのエントランス。

日本映画の至宝と言われる小津安二郎(1903~1963)は江東区深川で生まれました。江東を舞台にした作品も制作。『出来ごころ』(1933)の主人公喜八は、江東区北砂にあった裏長屋に住んでいるという設定で、背景にガスタンクが映っています。また、昭和初期の不況時代を直視した傑作のひとつ『一人息子』(1936)は、永代橋や枝川の塵芥処理工場が映ります。代表作となる『東京物語』(1953)は、尾道から老夫婦が子どもたちの住む東京を訪ねるが、子どもたちは日常に忙しく邪険に扱ってしまう。一番親身になってくれたのは戦死した二男の未亡人。長男夫婦が江東の川の土手近くで医院を構えているという設定。展示コーナーには、小津家や関係者から寄贈された品々を展示。江東の地が描かれた作品解説パネル、小津監督の肉声を聞くことができる特別映像、「小津安二郎と深川」を放映をしています。

展示コーナー。
庭を見ながら一休み。
記念にスタンプを押して帰りましょう。

古石場文化センター
江東区古石場2の13の2 (5620)0224
開館時間 9時~21時 第1・3月曜日休館(祝日を除く) 観覧料 無料
JR京葉線 越中島駅より徒歩10分 東京メトロ東西線 門前仲町駅 木場駅より各10分

古石場文化センター近くには…
古石場文化センターは門前仲町から徒歩10分。深川不動堂、富岡八幡宮でお参りをして、老舗の和菓子店や漬物店で買物もできます。

砂町文化センター 石田波郷記念館

砂町文化センター2階にある記念館のエントランス。

昭和を代表する俳人、石田波郷は昭和21年から12年間、江東区砂町に住んでいました。石田波郷(1913~1969)が30代の頃です。当時の江東区の様子を「焦土諷詠(しょうどふうえい)」として多くの俳句に詠みました。
『はこべらや焦土の色の雀ども』
記念館では、波郷の俳句文学活動、その生涯などをご遺族から寄贈された遺品・作品を中心に展示紹介しています。

昭和という時代を感じさせる展示の品々。

砂町文化センター
江東区北砂5の1の7 (3640)1751
開館時間 9時~21時 第1・3月曜日休館(祝日を除く) 観覧料 無料
都営地下鉄新宿線 西大島駅よりバス北砂二丁目下車

砂町文化センター近くには…
砂町文化センターは江東区の台所、砂町銀座商店街の一角にあります。生鮮食品からお惣菜・スイーツまで楽しめます。

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