知らないうちにテレビの音量を上げている。お孫さんの話しが聞きづらい。そろそろ補聴器が必要… と思っても、購入するとなると、どう選んでいいのか、わからないことがたくさん。
お客様から多く寄せられるご質問について、認定補聴器技能者 亀戸まごころ補聴器店主 岡田華恵さんにお答えいただきました。
Q 集音器と補聴器、何が違うの?
A 集音器は「すべての音を大きくするもの」。マイクで拾った音を一律に大きくしてスピーカーから出すので、ちゃんと聞こえている音や大きくする必要のない雑音も大きくなってしまいます。
一方補聴器は「その方の聴力や環境に合わせて、足りない音を大きくするもの」。今はほとんどの補聴器がデジタル化されていて、コンピューターでその方の聴力や環境に合わせて細やかな調整ができます。
Q 補聴器の値段はどのくらい?
A 当店で扱っている補聴器ですと、片耳5万円代から60万円代まであります。聞きとりやすくするための機能や快適に使うための機能などが多いほど価格が高くなります。どの程度の機能が必要なのか、お客様の生活環境や用途に合わせてご提案しています。
江東区では、区内在住の65歳以上の方で、補聴器が必要となった場合、上限3万円の助成が受けられます(対象要件あり)。申請等についてもお気軽にご相談ください。
Q すぐ良く聞こえるようになる?
A 聞こえる音が少なかった状態が、よく聞こえるようになるのですから、慣れるために、少し時間がかかることもあります。また、実際に付けてみて、生活環境にあわせた微調整が必要となります。
当店では、ご購入前に2週間お試しいただいています。この期間に最適な補聴器かどうかを試していただきます。ご購入後も、1か月目、その後は3か月目とご来店いただき、状態に合わせて調整等をさせていただいています。
より使いやすい、聞きやすい補聴器とするために、販売店と共に、良い補聴器に育てていくことが大切です。
Q 何年くらい使える?
A 使用開始から5年間(耐用期間)が一つの目安となります。でも、使用後にきちんと手入れをしたり、販売店で点検・調整等することで、長くご利用いただけることもあります。当店のお客様も7年、8年とご利用いただいています。
Q 余計に耳が悪くなることはない?
A 使う方の聴力に合わせて調整されていれば、聴力を悪化させるような過大音が出ることはありません。ただ、聴力は加齢とともに低下する傾向にあります。聞きづらくなった等感じることがありましたら、早めに販売店にご相談ください。
聴力の低下が認知機能の低下をもたらし、認知症のリスクが高くなると言われています。
毎日を楽しく、いつまでも健康に過ごしていただくためにも、お気軽にご相談ください。
アドバイス
認定補聴器技能者
亀戸まごころ補聴器
岡田 華恵さん