尿意を感じたとたん出てしまったり。トイレのドアノブに手をかけたとたん間に合わなかった…。年だから、とあきらめていませんか。
清澄女性泌尿器科クリニック院長 平本有希子先生にお話を伺いました。
尿もれの原因
女性の尿道は、男性に比べ短く直線的に下に向かっているため、漏れやすい構造になっています。それに加え、出産や加齢のため、膀胱・子宮・直腸などの臓器を支えている骨盤底筋が緩むことにより尿道を支える靭帯も弱まり、尿が漏れやすくなります。
40歳以上の女性の、4割以上の方が経験していると言われています。
尿もれのタイプは3つ
・腹圧性尿失禁
くしゃみや咳をしたとき、重い荷物を持ち上げたときなど、お腹に力を入れたタイミングで起こる尿失禁を「腹圧性尿失禁」と呼びます。
・切迫性尿失禁
突然強い尿意を感じ、トイレまで我慢出来ずに漏れてしまうタイプ。トイレに行く回数が増えたり、急な尿意でトイレに行ったりしてしまうため、日常生活に支障をきたすこともあります。
・混合性尿失禁
腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の症状がある状態のことをいいます。
頻度は、腹圧性尿失禁・混合性尿失禁・切迫性尿失禁=5対3対2と言われています。
治療は?
当クリニックでは、尿検査や内診、超音波検査などを行い、患者様一人ひとりに適した治療法を行っています。
その一つは薬物治療。膀胱の過剰な収縮を抑え、尿意切迫感を改善させる効果のある薬を、一定期間服用していただきます。
また、骨盤底筋訓練(体操)という、腹筋に力を入れずに、膣や肛門を締める訓練法も指導しています。
この他にも、新しい治療方法として、スターフォーマー(磁気椅子 自費診療)という方法があります。
スターフォーマーは、骨盤回りのインナーマッスル(骨盤底筋)やお腹・腰・臓器周辺の筋肉をアップさせることができる機械です。
強い磁気の力を活用し、約5万回の筋収縮運動を繰り返していきます。
着衣のまま30分ほどイスに座るだけで、通常の筋トレなどでは鍛えにくい骨盤底筋を強くし、膣・尿道のゆるみや腰痛が改善されやすくなります。また、引き締まったウエストやお尻も得られやすくなります。筋力をつけてくれるので、フレイルの予防にもなると言われています。
害はなく、筋肉や神経系に直接働きかけるので、痛みは生じません。パワー設定も細かく調整できますので、どなたでも安心して利用していただけます。ただしペースメーカーなど体に金属や機械が植え込みされている方は使用できません。
この治療法を行っていた70代の方から、「駅の階段を下から上まで登れるようになった」と喜んでいただきました。
お気軽にご相談ください
尿に関することは、人に話すのは恥ずかしい、相談しにくいと思っていませんか。
当院では、医師はもちろん看護師等のスタッフ全員が女性。患者様のご心配事やお困りごとを伺い、適切な対応をしています。
トイレを気にせず積極的な楽しい生活を送ることを目指して、お手伝いをさせて頂きます。
アドバイス
清澄女性
泌尿器科クリニック院長
平本有希子先生