江東区には各地域に老人クラブがあります。現在活動されているクラブ数は115で約1万千3百人が会員として活動しています。
元気な60代、70代の方々をクラブにお誘いすると「私はまだ老人じゃないし、まだ現役で仕事をしているので」と返ってくることもよくあるとのこと。
人生100年と言われる時代に「老人クラブ」という名称のイメージが、後期高齢者だけの集まりと思われるのかもしれませんが、実際は違います。
クラブは60歳以上で入会でき、上は年齢制限がありません。60代から地域に住む人生の先輩である100歳代までの方々と交流し、ご縁が広がることはよい刺激になります。会員の皆さんは地域でたくさんの活動をし、イキイキと人生を楽しんでいます。クラブは人材と人脈、そして知恵の宝庫ともいえるでしょう。
地域で居場所を作る大切さ
連合会会長の郷景雄さんに「さざんかクラブ」(江東区老人クラブ連合会)の会員で、地元での「自分の居場所」が見つかったという、例を紹介してもらいました。
60代の女性は夫を亡くし、仕事をやめ自宅で過ごす時間が増え、周囲とのつながりがだんだんと希薄に…。そこで、クラブに参加し、同じような境遇の人々と出会い、励まし合ったり、趣味を共有する場ができるようになりました。また、子ども食堂とのご縁も生まれ、子ども達や若いお母さんとも関わるようになり、社会でお役に立っている実感も得て、新たな意欲と生きがいを見出しました。
同じく60代の男性は、仕事は定年後、嘱託で週に数日勤務することに。地元で過ごす時間が増えたのですが、それまでの友人や同僚は遠くに住んでいるため、地元での人脈が乏しく、自宅にこもり、一人だけで出かけることが多い毎日でした。
クラブに参加してからは、同じ地域に住む新たな友人、知人を得ることができました。それがきっかけで地域のお祭りや、趣味のグループ活動などにも参加しています。今では興味ある活動や、趣味(囲碁、散歩)の時間を地元で楽しく過ごせるようになりました。
これらの例のように、地域のクラブなどに参加することで仲間ができ、孤立感を減らせます。自宅以外の自分の居場所を持つことは、心身の健康を保つうえでとても効果的です。
クラブの存在を上手に使い、地域とのつながりを広げ、充実した日々を過ごしていただきたいと思います。
各地域の老人クラブのお問合せは 江東区役所長寿応援課長寿応援係内
☎03(3647)4541