喘息(ぜんそく)

喘息について、望月内科クリニック 院長、望月俊男先生に伺いました。

喘息とは

喘息は、咳やヒューヒュー、ゼーゼーという喘鳴を伴う、呼吸困難を繰り返し起こす病気です。喘息の有症率は、成人6~10%、小児10%以上と推測されています。喘息により命を落とす方は、我が国で年間約1500人もいます。

ただ、上手に付き合っていけば喘息は怖い病気ではありません。小児喘息は成長とともに発作が起こらなくなることが多く、思春期・青年期までに30~40%は治ります。また、成人喘息もたいていは日常生活に支障をきたさないようにコントロールすることができます。

原因と日常対策

喘息発作の引き金となる要因として、アレルゲンと呼ばれるアレルギーをひき起こす原因物質(ダニ、カビ、毛の生えたペットなど)、呼吸器感染症、季節・天候の変化、喫煙、飲酒、運動、月経、一部の薬などがあります。
 日常生活では、個人によって異なるこれらの原因を可能な限り避けることが大切です。
 アレルゲンとして最も頻度が高いのはダニです。床にはダニのすみかとなりやすいカーペットを敷かずに、こまめな掃除を心掛けてください。寝具類には直接掃除機をかけましょう。

また、風邪をひかないように日頃から健康管理をしっかり行いましょう。ワクチン(インフルエンザ、肺炎球菌、新型コロナ)接種も有用です。

喘息の方は、一部の薬に注意が必要です。医療機関を受診した際には喘息であることを伝えます。

運動により発作を起こす方には、運動前のウォーミングアップや予防薬が効果的です。タバコの煙は、気道の刺激となり発作を引き起こします。本人はもとより、家族や周囲の方の理解が必要です。

発作が起きないようにコントロール

喘息は気道が収縮したり、元に戻ったりを繰り返す病気ですが、その根底には気道の炎症があります。喘息の治療では気道の炎症を抑えることが最も重要です。  

喘息の治療薬には、日常的に発作を起こりにくくする「長期管理薬」と、発作が起きたときに短期的に使う「発作治療薬」があります。「長期管理薬」には吸入ステロイド、長時間作用性β2刺激薬、長時間作用性抗コリン薬、ロイコトリエン拮抗薬、テオフィリン、生物学的製剤などがあります。このなかで最も強力に気道の炎症を抑え、効果があるのは吸入ステロイドです。経口ステロイドと異なり、吸入ステロイドは直接気道に届くので全身への副作用はほとんどありません。小児や妊娠中にも吸入ステロイドは安全です。症状がないときでも気道の炎症は続いているので、吸入ステロイドは毎日規則的に使用しなければなりません。
「発作治療薬」には短時間作用性吸入β2刺激薬があります。この薬は速効性があり急な発作には有効ですが、過剰に使用すると危険です。喘息は、発作が起きてから治療するよりも、発作が起きないようにコントロールしておくことが肝心です。

喘息という病気をよく理解した上で、生活環境を整備し、適切な治療を受けるようにしてください。たいていの喘息患者さんは、健康な方と全く変わらない生活を送ることができます。

お話し

望月内科クリニック
院長
望月 俊男 先生

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