膀胱炎、胃腸炎、風邪症状の方が増えてきています

ニュース等で取り上げられる病気と言えば、もっぱら「コロナ」ですが、病気はコロナだけではありません。  
秋から冬へ向かう今、実際に増えてきている病気と症状、受診の目安、予防について、地域密着型医院として多くの方を診察している豊洲医院 院長 稲田香里先生にお話を伺いました。

寒くなってくると多くなる膀胱炎

最近、受診される方の中で多くなってきたと感じているのは、まず「膀胱炎」です。

膀胱炎は感染症ではありませんが、寒くなって冷えを感じるようになると増えてきます。特に女性に多い病気で、若い方から高齢の方までみられます。
膀胱炎の原因は、腰回りが冷える。トイレを我慢している。水分の摂取が少ない、疲れ等と考えられます。
症状としては、頻尿、排尿痛、残尿感など。排尿痛は、排尿の終わりに痛みが強いことが特徴です。

予防としては、
■お風呂にゆっくりと入って腰回りを温める。
■水分をこまめにとる。
■トイレを我慢しない。
等ですが、膀胱炎は放置しておくとどんどん痛みが増し、重症化する可能性もあります。頻尿、排尿痛、残尿感等の症状がみられる方は、早めに受診されることをお勧めします。

昨年より多い! 胃腸炎・風邪

朝晩と寒暖の差が激しく、空気が乾燥してくる季節の変わり目になると、のどが痛い、咳が出る等の風邪症状や吐き気、下痢等の胃腸炎で受診される方が多くなってきます。

昨年はコロナ禍で、外出を控える方も多く、また、うがい、手洗い等が徹底されていたこともあり、風邪や胃腸炎等に感染される方が例年より少なかったようです。でも、現在は緊急事態宣言が解除され、外出や会食する機会が増え、自粛疲れや気のゆるみからか、こうした感染症の方が多くなっています。

受診の目安は?

少しでもこうした症状がみられるときには、スポーツ飲料等の水分を多めに摂取し、身体を休めましょう。
症状がよくならない時には、まずは、かかりつけ医に電話で相談しましょう。
インフルエンザやコロナの疑いがある場合には、症状だけでは見分けがつきにくいため、感染リスクを考え、時間を指定して、別室で待機する等の対応が必要となる場合もあります。

感染症はなにより予防が大切

まだまだ油断できないコロナ対策を含め、風邪や胃腸炎等の感染症にかからないためには、
■こまめな手洗いと手指消毒。
■外出時にはマスクをする。
■部屋を換気する。
■免疫力をつける(バランスのとれた食事、十分な睡眠)。
■人混みを避ける。
■乾燥を防ぐ。
等の対策を続けることが大切です。

いつまでと思う方もいることでしょうが、「うつらない、うつさない」ことがご自分と周りへの思いやり。
生活習慣を含め出来る予防対策をしっかり行い、この冬も元気に過ごしましょう。

アドバイス

豊洲医院 
院長
稲田香里先生

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